2020-01-13から1日間の記事一覧

なくなってもいいと思うのに捨てられるのはいやだ なんでこんなに嗅覚がはたらく日があるんだろう ぼんやり生きているのに

気分のいい景色の一部であろう

あなたはよく私の名前を呼ぶ。 私の顔を見てかわいいと言う。 私をからかったり、おどけたりして笑う。 最近ご飯を食べにでかけることも増えた。 相変わらずの趣味の時間もある。 なんでもないメールを適度にしてくるようになった。 酔っ払うと楽しげに電話…

なんにもない日でもあなたがいればいい とっちらかった頭の中 人のことを考えるから辛いのだとまわりは言うけれど 自分のことばかり考えても 太刀打ちできない現実ばかり目について辛いの だから私は世界のなかのひとり つらい現実に苦しむ人と同じ平面上に…

ひとりの人間の命が終わるのだという あなたが終わっても終わらないものを あなたのせいで抱えてしまっているから 私は悪い意味で余裕だ

あなたが膝の上に乗ったまますっかり眠ってしまった その顔を眺め撫でるとき 私の心には焦りも不安もなくて ただやるべきことと可能性だけが頭にうかんで とても穏やかに問題と対峙する それは覚悟がきまったとか あきらめがついたとか そういうものではなく…

次々と僕を押しつぶすようなストレスになる事案が降っては湧いてきて その度に僕は呻いたり叫んだりして だけどもうそろそろ慣れそうなんだよ 逃げ道の途中にすら待ち構えようとするその黒い影の足元をすっとくぐり通り抜ける 自慢して恥ずかしげもなく喜ん…

今でもぼんやりと思い出す 私の世界にモノが少なかったころの、 私の逃げ場 遠いのに隣近所の町より近いシェルター 私が唯一意固地になれる象徴 恋焦がれていたのはほんとうだった ただ私はいつもそこで緊張していた 思ったよりもモノの多い世界で 思ったよ…

あなたがいない夜にすごい不安に見舞われた。 あなたともういられないんじゃないかとか、 果てにはあなたと関係ないことまで 全部が不安になって眠れなかった。 でもいまの私は、心の底では知っている。 あなたと約束どおり明日の朝に会えること。 会えば楽…

歌うように言うと思っていた、 その言葉を彼は口にした 思いのほか真剣な声で、でもそれはスパイスのようで 高揚した気分のあとで私はその言葉に同じ言葉を返す 20分先より長く 私はあなたの傍にいたい 私の人生をじんわり包んで温める あなたを構成する色々…

寝覚めは最悪だった 私の幸せを知らない人に嘲笑われていた もしかしたら、自分だったかもしれない 自分が信じる「本当」にナイフを突き刺し 幸せを信じる私が幸せで居続けられないことへ その正体である私の醜い心へ 自分が嘲笑っていたのかもしれない 起き…

彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない」

共感しかないような環境のなかで、ひとつの答えを見つけてくる 彩瀬まるにまたしてやられた感 「かわいそう」と「みっともない」は似てるんだなあとこれを読みながら思ったんだけど、読み終わると説明できない あと、三葉くんのしたたかさを「飢え」だと表現…

「もったいない」と言いながらあなたは眠りに落ちていった 私が隣にいる時間も限られている 寂しいけれどどんなに幸福なことだろう 大切にしながら時間を過ごしていくこと 輪郭をなでる それに意味はなくて ただそうしたいからそうするだけ あなたの輪郭を知…

何も起こらないと分かってても 二人きりの部室で胸が高鳴ったり 私に気がないと分かってても 小さなお誘いが嬉しかったり 可能性が有るのか無いのか ひとり思い出しては堂々巡りしてしまうような思い出を積み重ねるのも楽しかった でも今は写真を見返してさ …

お金のことで不安になった 彼女みたいだな、と思った こんなことで眠れなくなる 余裕がなくなる 自分の喉にそっと手をかける 落ち着いたら 秋桜でも見に行こう きっと綺麗だからさ そうするための足が今の僕にはあるからさ

足を放り出して地べたに座っている。 手を無造作に動かして、乾いた砂を風の代わりに動かした。 何も思うことはない。 身体と私とだったら、私を先に失うだろう。 それが、少し恨めしいと思う。 壁にずっと手をあてて歩いてきた。 針を刺すくらいしかできな…